4つのダイヤルを備えた世界初の時計
1つ目のダイヤル
レベルソ・ハイブリス・メカニカ キャリバー185のケース表ダイヤルには、ジャガー・ルクルトらしい時間表示が採用されています。
永久カレンダーは、毎月日数が異なるにも関わらず、閏年の調整を含め、正しい日付を表示する、何世紀も前に生まれた機構です。 ジャガー・ルクルト製キャリバー185の精度をきわめた永久カレンダーの表示は、午前0時になると瞬時に変更されます。
今回の時計には完璧な視認性を備えたグランドデイト表示が必要でした。ジャガー・ルクルトの時計職人は、7時位置のフライングトゥールビヨンのサイズにあわせて、日付表示のまったく新しい機構を開発しました。この新しいコンパクトな機構は特許取得済みです。
この傑作の主役の1つとして、7時位置に配されたフライングトゥールビヨンは、1分間に1回転し、一貫して同じ計時を保つためにテンプの位置を常に変化させています。
2つ目のダイヤル
クアドリプティックのケース裏ダイヤルは、“サウンド・メーカー(音の製造機)”としてチャイム機構に精通したジャガー・ルクルトの卓越した技術から生み出されたミニッツリピーターが、現代的な表現とともに搭載されています。
クアドリプティックの印象的な内部構造は、表ダイヤルと同じ時刻を表示する2つ目の時刻表示と一緒に完全に露出していて、時刻表示はジャンピングアワー、分表示はサークル周辺の矢印で示されます。厚さを極力薄くするため、この時刻表示はミニッツリピーターの動力によって作動します。
大きくクリアな音を奏でるチャイム機構のミニッツリピーターを搭載するため、ジャガー・ルクルトは、サイレント・ストライク・ガバナー、クリスタルゴング、断面が正方形になっているゴング、トレビュシェ・ハンマーなどユニークな革新的技術を開発しました。 リューズの真上にあるレバーをスライドさせるだけで、クアドリプティックからメロディーが流れ出します。
最初は、時を表す一連の低音。次に、15分を表す交互の高音と低音。そして最後が、15分経過後の分数を示す一連の高音です。
レベルソ・ハイブリス・メカニカ キャリバー185で新たに登場するのは、チャイムにおける全く新しい技術で、これは時、15分、分のチャイムがシームレスに流れるように奏でられます。途切れることのない素晴らしい音。クアドリプティックのチャイムは正に、その頂点にある革新的な音です。
3つ目のダイヤル
ジャガー・ルクルトは、機械式時計の歴史上、初めて3つの月周期に関する情報を1つの腕時計で表示できるようにしました。この唯一無二のマイクロメカニカルな表示の組み合わせによって、食およびスーパームーンなどのごく稀な月の現象を測定することができます。
クレイドル(台座)の内側の上半分は、北半球のムーンフェイズが大きく占めています。
エナメルでマイクロペイントされたドーム型の地球と、その周囲を回る月が描かれています。これらが近点月周期を表し、地球と月の間の距離の変化を示します。
3Dの細かい彫刻が施されたピンクゴールド製の太陽の周りを小さな月が回るカウンターは、月の軌道が太陽の周りを回る地球の軌道と交差するときを示す交点月周期を表しています。
4つ目のダイヤル
第4面となるクレイドル(台座)の裏ダイヤルでは、南半球のムーンフェイズが表示されます。星がちりばめられた星図は、ブルーのグラデーションでエングレービングおよびラッカー仕上げが施されており、ピンクゴールドの月の背景を形成しています。
クレイドル(台座)上の様々な表示は、ジャガー・ルクルトの時計職人にとって大きな挑戦でした。まず、これらの周期が異なる3つのサイクルを再現する機構を製作しなければなりませんでした。次に、この機構を、時計の厚さを増やすキャリバープレートを追加することなく、クレイドル(台座)自体に直接取り付けなければなりませんでした。最後に、表示を設定するにあたり革新的な解決策を生み出す必要がありました。
サヴォアフェール
188年のたゆみない技術革新とそれを支えるサヴォアフェール(ノウハウ)の伝統があるジャガー・ルクルトは、今でも機械式時計製造の分野で限界を押し広げ続けています。6年におよぶ研究開発を経て、ジャガー・ルクルトの時計職人達は、卓越した複雑機構を搭載するまったく新しいムーブメントをゼロから製作しました。800個以上の部品が使用されており、そのうちの100個はクレイドルに使用されています。また、このムーブメントは、時計製造技術の新たな基準を打ち立てました。
約2世紀に渡って培われた専門知識と技術革新の現代的なアプローチによって、最も複雑なレベルソは、最も着用しやすいウォッチの1つとなっています。
ユニークなボックス
レベルソ・ハイブリス・メカニカ キャリバー185には、使用していない期間があっても、すぐにすべてのカレンダーと天文表示が設定できる機構が組み込まれた専用ボックスが付属しています。
ボックスのサイドにある2ポジションのリューズは、まず、時計が最後に着用されてから経過した日数を設定するために使用されます。クアドリプティックを設定用サポートフレームにセットすると、ボックスの設定用リューズを2番目の位置まで引き出せるようになり、すべてのカレンダーと天文表示を現在の日付にすばやく合わせることができます。設定に関しては、ボックスの設定機構によって制御されているため、時計を修正しすぎたり、ムーブメントを損傷したりする危険はありません。